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調布墜落

無許可で客乗せ報酬 会社社長ら書類送検

小型機の墜落現場で検証する警察官ら=東京都調布市で2015年7月28日午後2時44分、本社ヘリから撮影

 東京都調布市で2015年7月、5人乗り小型機が住宅街に墜落し8人が死傷した事故で、警視庁調布署捜査本部は29日、機体を管理していた「日本エアロテック」(調布市)が無許可で航空運送事業を行っていたとして、小山純二社長(63)と営業担当の幹部(53)、事故で死亡した川村泰史機長(当時36歳)を航空法違反容疑で書類送検した。

 書類送検容疑は、13年1月から事故当日の7月26日まで計7回、国の許可を受けずに川村機長操縦の小型機で調布飛行場から客を乗せて運航し、十数万~130万円を搭乗者から受け取ったとしている。また、川村機長らは14年4月から10回、同社が運営する飛行機クラブ「マリブクラブ」の会員に1時間数万円の報酬で操縦訓練をしていたとしている。法人としての同社も同法違反容疑で書類送検した。

 航空法は航空運送や操縦訓練を事業として行う場合、国土交通省から許可を受けることを義務づけているが、同社は取得していなかった。小山社長は調べに対し「無許可で有償の飛行をしたことは間違いないが、航空法違反とは知らなかった」と供述しているという。

 川村機長は事故当日の飛行について操縦技能を維持する「慣熟飛行」と申請し、伊豆大島に向かう予定だったが、調布飛行場を離陸直後に住宅街に墜落。機長や搭乗者の男性(当時36歳)、住宅にいて巻き込まれた女性(同34歳)が死亡した。

【神保圭作、深津誠、春増翔太】

クラブ運営、法規定なし

 警視庁調布署捜査本部の捜査で、事故で死亡した川村泰史機長(当時36歳)が調布飛行場では禁止されていた「遊覧飛行」を繰り返していた疑いが明らかになった。航空法は客を乗せるなど事業として運航する場合は国の許可を取る必要を定めるが、機長らは「客から運賃などを得る事業ではなく愛好家によるクラブ運営」を掲げていた。専門家からは規制の必要性を指摘する声も出ている。

 川村機長は「日本エアロテック」の元社員で、独立後は別の会社を経営していた。この会社のホームページは「クラブ運営方式であり、航空機使用事業ではありません」としたうえで、自家用操縦士の免許取得を目的にした訓練時間約60時間、費用約324万円のコースを紹介していた。

 航空法は、安全性を確保するため、運送や訓練などの事業をする場合は運航管理者や整備士の常駐、定期的な飛行機のメンテナンスなどの基準をクリアする必要を定める。これに対して、クラブ運営方式は、飛行機の愛好家クラブに所属する会員が会費として使用料や燃料代などの経費を負担することで事業ではないとしている。

 航空事業を行う航空会社によると、同様の組織は他にもあるという。捜査関係者は「クラブ方式を掲げることで、日々のメンテナンスなどの経費を削っていたとしたら安全に支障をきたしかねない」と警鐘を鳴らす。

 航空法にはこうした運営方式に関する規定はない。航空評論家の青木謙知さんは「グレーゾーンの行為で、推奨されるものではない。事業許可より緩和された条件にしつつ、安全講習の受講や代表者の設置、飛行時の点検を義務付けるなど国は何らかの枠組みを設けるべきだ」と指摘する。【神保圭作、深津誠、春増翔太】

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