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現代デザイン考

フォントの世界 繊細な工夫に脱帽

凸版文久体の明朝体(右)とゴシック体。ゴシック体には通常の書体と逆の「でっぱり」がある

 絶対音感ならぬ「絶対フォント感」という言葉を、デザイン情報誌『MdN』の特集で知った(2016年11月号)。活字の微妙な違いを感知して書体(フォント)を言い当てる能力を指し、たとえば記事の切り抜きを一見しただけで毎日新聞か朝日新聞か即座に判別できるという。

 同誌によれば、絶対フォント感があると普段気付かないものが「情報として飛び込んでくる」。書体設計には読みやすさに加え、さまざまな意図や美意識が盛り込まれているからで、その基礎知識や主要書体の特徴を解説。付録の見本帳には定番の明朝体からデザイン性が強いものまで665書体が記載されている。

 プロ向けの内容で一般的な実用性は薄いかもしれない。だが私たちが日々、目にする活字がいかにバリエーションに富み、繊細な工夫に富んでいるか改めて分かった。書体選びが文面の印象を左右すると実感できたのも収穫だった。新年度の4月、パソコンのフォントを見直して気分を一新するのも楽しそうだ。

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