総務省がふるさと納税の「適正化」に乗り出す。地方自治体の返礼品競争が過熱する現状を放置できないというわけだ。ただ、豪華な返礼品が制度の注目度アップに一役買ったのも事実。政府の締め付けが強まれば、寄付が下火になるかもしれない。制度は曲がり角を迎えている。【光田宗義】
総務省は昨年4月、お金に換えやすい商品券や家電などを返礼品にしないよう要請した。千葉県勝浦市は2016年度、商品券「かつうら七福感謝券」を導入したが、高市早苗総務相に厳しく批判され、2月に廃止を決めた。同市長は「地域振興券であり、金券とは違うと訴えてきたが理解を得られなかった」と肩を落とした。
ふるさと納税は本来、返礼品を前提にしておらず、「自治体独自の取り組み」(総務省)として広がった。ブランド牛やカニ、宝飾品、iPad(アイパッド)など豪華な「返礼競争」は次第に過熱。15年度の返礼品調達費用は約632億6000万円、納税額(寄付額)に対する返礼品調達価格の割合(返礼割合)は約38%だった。
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