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加藤浩子の「街歩き、オペラ歩き」

「海辺のウィーン」で満喫した「地オペラ」の醍醐味~トリエステ、ヴェルディ劇場

ヴェルディ劇場

 イタリアの北東の端、アドリア海に臨む港町トリエステは、筆者のお気に入りの街のひとつである。

 トリエステといえば、須賀敦子さんの名エッセー「トリエステの坂道」を思い浮かべる方もあるだろう。けれど筆者にとってのトリエステは、「海辺にある小さなウィーン」と形容したくなる街である。旧市街の中心部に建ち並ぶ堂々としたバロック建築、ウィーン風のシックなカフェ、ウィーン名物のリンゴパイ「アプフェルシュトゥルーデル」やウィーン風カフェオレの「メランジェ」をはじめとするオーストリア風のお菓子や料理の数々……「ウィーン」との共通点が多いのにはわけがある。トリエステは14世紀以来、第一次世界大戦後の1920年まで、ハプスブルク帝国(オーストリア帝国)に属していたのだ。その後も戦争のたびに街の帰属は揺れ動き、最終的にイタリアに統合されたのは、今からほんの半世紀ほど前の1954年のことだった。

 「トリエステは『イタリア』じゃない。ここは『ハプスブルク』の街、『中欧』なんだよ」

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