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「責任放棄するな」避難者から非難相次ぐ

記者会見での対応を「感情的になった」と謝罪する今村雅弘復興相(左)=東京・霞が関の復興庁で2017年4月4日、安高晋撮影

 東京電力福島第1原発事故の自主避難者について、今村雅弘復興相が「(福島に)帰れないのは本人の責任」と発言したことへの波紋が広がっている。自主避難者からは「帰れない事情を分かっていない」「国の責任を放棄するな」と非難が相次ぐ。支援団体は6日、復興相の辞任を求める要請書を同庁に提出する。【安高晋】

 問題の発端は、4日にあった今村復興相の記者会見だ。

 自主避難者への住宅支援が3月末で打ち切られたことに、記者から「国が責任を取るべきでは」「帰れない人はどうするのか」と質問を受けた。今村復興相は「それは本人の責任、判断」と返答。記者が「自己責任か」と確認すると「基本はそうだと思う」「裁判でも何でもやればいい」と答えた。さらに追及されると「二度と来ないで」と声を荒らげて退席。その後、会見で激高したことは謝罪したが、自主避難を巡る発言は「客観的に言ったつもり」と撤回しなかった。

 自主避難者は怒りや当惑をもって発言を受け止めている。福島市から京都府に自主避難し、現在は島根県で家族3人と暮らす会社員、菅野千景さん(51)は岩手、宮城両県で「知恵を出さないやつは助けない」と放言して辞任した松本龍・元復興相と印象が重なる、と話す。「復興や福島への対応には、いつもいいかげんな対応をする人があてがわれる印象を受ける。重視されていないのかな」と困惑する。「なぜ避難を続けなければならないか。それを知らずに復興の仕事はできない」と突き放した。

 福島県は、公営や民間の賃貸住宅を「仮設住宅」とみなし、自主避難者の家賃を負担してきた。自主避難者に対するほぼ唯一の公的支援で、1万524世帯、2万6601人(昨年10月末時点)が対象だった。15年6月に「除染やインフラの復興が整った」として、今年3月末での打ち切りを決めている。

 福島県いわき市から家族4人で東京都内に自主避難し、復興庁への抗議行動にも参加している大学非常勤講師の鴨下祐也さん(48)は「原発政策を進めてきた国に、加害者の自覚がないことが悲しい」と批判。「裁判もみんな、やむにやまれず起こしている。解決までにどれだけ時間がかかるかも分からない。『裁判を起こせばいい』という大臣の言い方は、非常に乱暴だ」と怒りが収まらない。

 自主避難者の支援団体「避難の協同センター」(東京都新宿区)は6日午後、復興相辞任を求める要請書を復興庁に出す。同センターの満田夏花(かんな)世話人は「子ども・被災者支援法では、被災者が避難を選択しても適切に支援を行うとされている」と強調。「避難者を切り捨てるような大臣の発言は法を逸脱する」と非難する。「避難者を減らすことが復興のバロメーターにされているのではないか。発言は『避難を継続するのは勝手な人だ』と言っているように感じる」と語った。

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