メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

対談・人工知能

(1)囲碁・将棋界に激震 ソフトの強さは“神の領域”まで近づいたのか

「DeepZenGo(Zen)」と対局する本因坊文裕(井山裕太九段、右)。左端は開発者の加藤英樹さん=大阪市北区で2017年3月23日、森園道子撮影

 人工知能(AI)の研究開発の飛躍的な進展で、囲碁・将棋界でも激震が続いている。今春、囲碁トップ棋士である井山文裕本因坊(6冠=本因坊・棋聖・王座・天元・碁聖・十段)がコンピューターソフトに完敗し、将棋界最高峰の歴史と伝統の重みを知る佐藤天彦名人もソフトの前に屈した。「人間とソフトの真剣勝負は、歴史的な役割を終えた」(主催者・ドワンゴの川上量生<のぶお>会長)として、将棋プロ棋士とソフトが対局する電王戦も今年が最後となる。とどまることを知らないソフトの強さは“神の領域”まで近づいたのか--。日本を代表するAI研究者の松原仁・公立はこだて未来大副理事長と、囲碁元世界アマ日本代表で本紙観戦記担当の金沢盛栄・学芸部編集委員(元学生本因坊、アマ七段)が対談し、ソフトの現状や棋界の将来などを存分に語り合った。【構成・中澤雄大/統合デジタル取材センター、最上聡】

 金沢 日本、中国、韓国、囲碁コンピューターソフトの囲碁世界戦「ワールド碁チャンピオンシップ」(3月21~23日、大阪市・日本棋院関西総本部)で日本製の「DeepZenGo(Zen)」と井山本因坊が対局し、ソフト側が勝利しました。その後、第5回電聖戦(3月26日開催、電気通信大エンターテイメントと認知科学研究ステーション主催)で、「ポスト井山」世代のトップ、一力遼七段が囲碁ソフト大会で優勝した中国製の「絶芸」(FineArt)と、準優勝の「Zen」と対戦し連敗しました。この対局結果をどう感じましたか?

 松原 (2016年3月に韓国のトップ棋士イ・セドル九段と対戦し、4勝1敗で勝ち越したグーグル傘下ディープマインド社製ソフト)「アルファ碁」が出てきて以来、この1年ちょっとの間に業界全体として、ほかの開発グループも一気にトップ棋士の実力にまで達したことは感慨深いですね。人工知能(AI)研究者としては、グーグル1社でやったのもすばらしいが、(中国IT大手企業である)テンセントの「絶芸」も「Zen」も…

この記事は有料記事です。

残り4870文字(全文5704文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 感染177カ国・地域、世界全域で68万人 死者3万人超える 新型コロナ

  2. たばこを吸っていると新型コロナで重症化しやすいのは本当か 専門家が警告する

  3. 新型コロナ不況になぜ1人20万の給付金が必要なのか 反緊縮・経済学者の提言を読む

  4. 新型コロナで都市封鎖は実行されるのか 小池都知事「ロックダウン」警告の真意

  5. 最期の別れに親戚も呼べないなんて…新型コロナで葬儀縮小、会食中止 棺不足も

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです