浅田真央引退

氷に傑作刻み ソチフリー、涙の挽回

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ソチ五輪フィギュア女子フリーの演技を終え、涙を流して観客の声援に応える浅田真央=ロシア・ソチのアイスベルク・パレスで2014年2月20日、貝塚太一撮影
ソチ五輪フィギュア女子フリーの演技を終え、涙を流して観客の声援に応える浅田真央=ロシア・ソチのアイスベルク・パレスで2014年2月20日、貝塚太一撮影

 2010年バンクーバー冬季五輪のフィギュアスケート女子で銀メダルを獲得するなど、数々の輝かしい実績を残した浅田真央選手(26)。中でも、6位に終わったものの、自身2度目の出場となった14年ソチ冬季五輪で見せた迫真の追い上げは、日本のみならず世界中のファンを魅了した。

 いまだ至らぬ表彰台の頂を夢見て、再び上がった五輪の銀盤。だが、ショートプログラム(SP)では、得意にしているトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒するなど精彩を欠き、16位と大きくつまずいた。「自分の体がうまく動かなかった」。浅田選手の再挑戦は道半ばで終わったとさえ思われた。

 だが、浅田選手は翌日のフリーで見事に立ち直った。出場選手で唯一、3回転ジャンプを計8回跳び、フリーでは3位となる、自己最高得点の142・71点を獲得して6位まで浮上。天を見上げるフィニッシュポーズを取り、顔を下ろすと浅田選手の目から大粒の涙があふれた。涙交じりの笑顔で、大声援に応えた。

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