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ホームレス自立支援法

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奥田知志氏
奥田知志氏

 ホームレスの雇用対策や居住地確保といった支援を国の「責務」と明記したホームレス自立支援法の期限が8月に迫った。施策の一部は2015年4月施行の生活困窮者自立支援法に盛り込まれたが、社会的弱者支援の縮小を懸念する声も上がる。今後の支援のあり方を識者に聞いた。【聞き手・西田真季子】

解決は国の責務 理念残せ 奥田知志・NPO法人「抱樸」理事長

 ホームレス自立支援法は、ホームレスに対する「差別解消法」の役割を果たしてきた。今の社会の価値観が弱者を排除する方向に傾こうとしている中で、ホームレスが標的にされた時、同法をもって打ち返すことができる。生活困窮者自立支援法が施行され、ホームレス施策は継続される部分もあるが、継続できるか否かだけが問題ではない。ホームレス自立支援法の理念は、今の時代だからこそ残さなければならない。

 2003年ごろ、私が理事長を務める法人のホームページの掲示板に「生産性の低い人間が迫害を受けるのは当然」と書き込まれた。1人暮らしが困難な元路上生活者が暮らす「抱樸館北九州」(13年完成)の近くには、今も「建設絶対反対」の黄色い旗が掲げられ、入所者はそれを毎日目にしている。差別はなくなっていない。

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