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爪痕に生きる

熊本地震1年/2 進まぬ自宅再建 資材高騰、阻む夢

 屋根瓦があちこちではがれ落ち、雨水にさらされた屋内にはカビ臭さが漂う。築250年の木造家屋には愛着があった。その姿を2度の激震が変えた。「壊したくなかけど、解体せんと次に進めんけんね」。熊本県益城(ましき)町の米農家、坂井謙二さん(65)は全壊認定の自宅を見上げた。

 ところが、公費解体は早くても10月ごろ。私費で取り壊すにも蓄えがない。先祖代々継いだ田んぼの底も地震で波を打ったように変形し、昨年の収穫量は例年の4分の1程度まで減った。崩れた自宅前でぼんやりと座り込む日も続いた。

 解体後も、敷地に入った亀裂で建築許可が下りるかどうか分からない。田んぼが復旧しないと資金のめども立…

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