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訪日客に新たな魅力を GSIX、20日開業

前衛芸術家、草間弥生さんの作品群(上)をつり下げた吹き抜け=東京・銀座の「GINZA SIX」で2017年4月14日、中村藍撮影

 J・フロントリテイリングと森ビルなどは14日、松坂屋銀座店跡地に完成した大型複合ビル「GINZA SIX(ギンザ シックス=GSIX)」を報道陣に公開した。20日のGSIX開業で、東京・銀座の再開発ラッシュは一段落する。訪日外国人客の「爆買い」が減速する中、訪日外国人客を銀座に呼び戻す新たな魅力を提供できるかが課題になる。【今村茜】

     GSIXは地上13階、地下6階建てで、延べ床面積は約15万平方メートルと銀座エリア最大。百貨店ビジネスが曲がり角を迎える中、あえて「松坂屋」の看板を隠した。高級ブランドの旗艦店など241店が並ぶ商業階と、3000人の勤務を想定するオフィス階を融合させた新しい形の複合ビルだ。

     14日の内覧会では、エステなどが体験できる化粧品売り場や、訪日外国人客向けの観光案内や手荷物預かり機能を備えた1階の「ツーリストサービスセンター」、大柄な外国人でも座りやすいよう席幅を広げた地下3階の「観世能楽堂」などが公開された。建物外には、銀座では初めてとなる観光バス乗降場を設けるなど、訪日外国人の取り込みを意識したつくりになっている。

     GSIX開業に先行して、銀座では新たな顧客の獲得合戦が激化している。3月15日に開業した大型商業施設「マロニエゲート」は、20~40代の女性をターゲットに、ベビーカーを押しながら買い物できる幅広の通路や授乳室を設けた。店内レイアウトが好評で「来店者数や売り上げに手応えを感じている」(同店広報)という。

     外国人客に人気の生活雑貨専門店「ロフト」も、6月に銀座店をオープンする。機能性が高い文房具や海外では珍しい雑貨などの品ぞろえを充実させる。中国で一般的な電子決済システムを導入し、免税カウンターも設ける予定だ。

     買い物客の憩いの場も増えている。3月に閉館したソニービルは、2018年夏から新たに大型公園「銀座ソニーパーク」として生まれ変わる。銀座中心に緑あふれる広場を提供し、音楽イベントなどの開催で「オープンな空間で多くの方に楽しんでもらう」目的だ。

    消費伸び率が急速に鈍化

     東京都の15年度調査では、都内を訪れた外国人客のうち5割が銀座を訪問しており、エリア別では新宿・大久保と浅草に次ぐ3位だ。旅行中の支出額が最も多い中国人(1人あたり約25万円)に限ると、訪問先、期待した場所、満足した場所のいずれも銀座がトップで、消費旺盛な中国人客にアピールをしていることがわかる。

     ただ、中国人観光客らによる「爆買い」もかつてほどの勢いはない。観光庁によると、16年の訪日外国人客は約2400万人。消費額は約3兆7000億円で前年比8%増だが、伸び率は15年の71%から急速に鈍化した。

     新たな消費を刺激するため、銀座で最も長い歴史を誇った百貨店の松坂屋銀座店を閉館し、新業態に挑戦するJ・フロント。山本良一社長は、開業にあたり「東京に行くならGSIXへ、日本に行くならGSIXへと思われる商業施設となることで、銀座の活性化に貢献したい」とのコメントを発表した。訪日外国人客を魅了し、新たな需要を生み出せるか。再開発の真価が問われる。

    キーワード・銀座再開発

     2020年の東京五輪・パラリンピックに向けた都心の再開発が進む中、老舗店舗が軒を連ねる一等地の銀座では、商業施設の建て替えや改装が相次ぐ。昨年3月には東急不動産が数寄屋橋交差点近くに商業ビル「東急プラザ銀座」をオープン。9月にはサッポロ不動産開発が銀座4丁目交差点の一角で商業ビル「銀座プレイス」を開業した。今年3月には女性向け百貨店「プランタン銀座」が「マロニエゲート銀座」に衣替え。各店とも免税カウンターや外国人受けする商品をそろえ、訪日外国人客の取り込みに躍起だ。ソニーは「ソニービル」の営業を3月に終了。今後ビルを解体し、2020年夏までは音楽やスポーツイベントを開く「銀座ソニーパーク」として開放する。

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