東芝子会社の米原子炉メーカー、ウェスチングハウス(WH)が米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を適用申請して経営破綻したのは、先進国での原子力発電所建設の行き詰まりを鮮明にした。2000年代前半から世界の原発需要が高まった「原発ルネサンス」も11年の東京電力福島第1原発事故の発生によって幻と終わり、先進国の原発関連企業は苦境に陥っている。今後は原発の立地先も建設を担う企業も、中国やロシアなどの新興国に移る流れが加速しそうだ。【ワシントン清水憲司、ロンドン三沢耕平、北京・赤間清広】
「期限までに完成できるとは思っていない」。米南部ジョージア州公共事業委員会のティム・エコール委員は断言する。WHと東芝は同州でボーグル原発3号機を19年12月までに、4号機も20年9月までに完成させる約束だったが、現時点の進捗率は3割にとどまる。WHが破産法を適用申請して経営破綻する前から、地元州政府も半ばあきらめていたのが実態だ。
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