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満員電車でも困らない 新人のためのトリセツ

互いに配慮して、気持ちよく乗車しよう

 新年度に入って、通勤・通学で新たに首都圏の交通機関を利用して2週間。「地元に鉄道はあったけど地下鉄は……」と、首都圏のメトロ網にとまどっている人も少なくないはず。慣れたふりして、実は経験したことのないラッシュにビビッているあなたに、東京メトロが教えてくれた混んだ電車の乗り方や駅で迷ったりしないための“トリセツ”を紹介しよう。【江刺弘子】

次の電車を待つ余裕を

 ホームに列車が入ってきてドアが開いたとたん、その混雑ぶりにひるんでしまった経験は? こうした時は次の電車を待とう。どの路線も平均2~3分間隔で運行しているので、1本遅らせても行程への影響は少ない。むしろ「この1本に必ず乗車」するのではなく、幅を持たせて電車を待つ余裕がほしい。1本遅らせることで比較的すいている電車が来ることがある。

 乗車駅にもよるが、始発駅が都市部に近いか否かが混雑具合の判断の分かれ目になる。千代田線を例にとると、北千住駅から大手町駅に向かう場合、取手駅発に乗車するより、隣の綾瀬駅始発のほうが乗客が少ない、といった具合だ。

 慣れないうちはあまりの混雑を前に「乗れないのでは……」と不安ばかりが先に立つが、「乗車できるよう時間を設定しているので大丈夫です」と東京メトロは説明する。早く、早くと焦って人の合間をぬって進むのではなく、乗車口の列に並んで進んでいけば、すんなりと乗車できる。

 一方、電車に乗っていて入り口付近に立っている場合は、駅に着いたらいったんホームに降りよう。乗降客が互いに配慮して、ドア開口部を広く開けることは、重要なマナーの一つとして覚えておいてほしい。

勇気を出して「降ります」

 やっとの思いで何とか乗車した電車。人の波と揺れる車両に身をまかすこともままならない中、気持ちまでも萎縮してしまう。「降りられないかも……」との不安がわきあがってくるだろう。そんな気持ちでしばしば入り口付近にとどまってしまいがちだが、乗車したら奥に進もう。車両の真ん中あたりにいても、勇気を出して「降ります」と声をあげれば、周囲が道を開けてくれる。まずは安心して下車の意思表示をしよう。

 東京メトロは「乗車時間や乗車車両をいくつかシミュレーションして、自分にあった乗り方を見極めてみては」とアドバイスしている。

ショルダーバッグも前に

 乗車時のマナーとしてしばしばあげられるのが、リュックの持ち方だ。リュックは前に持って乗車するか、網棚に置くのが鉄則。加えて、ショルダーバッグも同様だ。混雑した車内では、体を少し動かして隣の人と触れるだけでもトラブルに発展することがある。前後に幅をとってしまうショルダーバッグも、前に抱えて乗車しよう。バッグの中に大切なものが入っていたら、なおさら。抱えて守ってあげる気持ちでいれば、マナーアップと一石二鳥だ。

 不慣れなうえ混雑した状態を前にしたら、焦ったり、時にはいらついたりすることもあるかもしれない。しかし自分がされたらいやだと思う行為もあるはず。東京メトロは「他の人も気持ちよく乗車してもらうように配慮を」と呼びかけている。焦る気持ちが他人に不快感を与えてしまったら……。ほんの少し、時間と心の余裕を持ってほしい。

各停→急行 相互直通運転に注意

 混雑した電車も何とか乗車できるようになったら、次は路線図を読み解きたい。首都圏は東京メトロだけで9路線あり、このうち銀座線と丸ノ内線を除く7路線は、都営地下鉄や西武電鉄など他の鉄道会社と相互直通運転をしており、メトロネットワークは複雑だ。

埼玉県西南部から横浜まで直結している副都心線(メトロのトリセツ2017より)=東京メトロ提供

 たとえば東西線ならJR東日本と東葉高速鉄道と相互運転している。中野駅から三鷹駅までと、西船橋駅から津田沼駅はJR東で、西船橋駅から東葉勝田台駅は東葉高速鉄道だ。さらに気をつけたいのが、快速、準急、特急などの電車の種別だ。東京急行電鉄(東急)と東武鉄道(東武)とが相互直通運転している半蔵門線の場合、東京メトロ線内は各駅停車だが、渋谷駅から東急線内に入ると停車しない駅がでてくる特急となる電車がある。押上駅からの東武線でも同様だ。こうした情報は、ホームの電光掲示板や車内アナウンスで流されているので、気をつけておこう。

 一方で速達性が高い相互直通運転は、利便性がよく慣れてしえまばさまざまな生活シーンに活用できる。副都心線のうち、東京メトロ、西武、東急、横浜高速鉄道の4社が乗り入れ、西武秩父駅と元町・中華街駅を結ぶルートには、3月25日から全席指定列車「S-TRAIN」が導入された。休日などに観光を兼ねて、こうした路線に乗車し、路線図を体感してみるのもいい。

 また慣れてくると、乗り換えに便利な駅もわかってくる。たとえば丸ノ内線の赤坂見附駅は銀座線、銀座線の表参道駅は半蔵門線が、それぞれホームが向かい合わせになっており、階段の上り下りの必要がない。

 一方、池袋駅では有楽町線と副都心線の駅が離れているため、埼玉方面から向かってそれぞれの路線に乗り換えたい場合は、池袋駅より前の小竹向原駅を利用したほうが利便性がよいという。

出口は黄色の案内板で確認

 大手町、池袋といったターミナル駅では、駅構内も広く複雑だ。出口も各所にあり、それぞれが「A5」「B1」などとアルファベットと番号の組み合わせで示されている。東京メトロのホームページで丸ノ内線の新宿駅の構内立体図を見ると、なんと出口が20カ所以上もあった。新宿にある百貨店「伊勢丹」と「高島屋」もそれぞれ一番近い出口は全く異なる。間違えてしまうと、地下街に迷い込んでしまうことも。出口番号の確認は忘れずに。

 とはいえ、だれもがスムーズに求める方向に歩いているかといえば、そうではない。ホームに降りて、どちらに進むべきかと、左右を見渡す姿を目にしたこともあるのでは? 不慣れな駅だと、出口を探すのも一苦労だ。

 東京メトロの場合、駅構内には、路線・乗り換え情報を掲示する青色の案内板と、出口情報を示す黄色の案内板が設置されている。駅構内やホームに設置されている黄色の案内板には周辺の主要施設と最寄りの出口番号が記されており、電車を降りたら、その案内板で目的地に近い出口番号を確認して、その番号が示す方向に進もう。駅ホームの階段付近には、乗り換えや最寄りの施設への出口に近い車両号数を示した案内図が掲示されているので、乗車前にチェックして、その車両に乗っておくと移動時間が短くてすむ。

 安心してほしいのは、首都圏で長く生活している人でも、複雑な交通網をすべて熟知しているわけではないということ。あまり利用しない駅では、人の流れについていって全く違う出口だった、ということもしばしばある。迷った時は、臆せず駅の係員に聞こう。東京メトロでは、主要駅に白いブレザーを着用した、案内専用のサービスマネジャーがいるので、遠慮なく声をかけてほしいとしている。

 東京メトロはじめ、鉄道各社は、乗車のためのガイドやフリーきっぷなどのお得な乗車券、遅延証明など、さまざまな情報を冊子やサイトで案内している。都市生活に慣れた人でも、改めて手にとって眺めてみるのはいかがだろうか。地下鉄旅のヒントになるかもしれない。

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