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里親認定

東京都、同性カップルは除外 69自治体調査

養育里親になるまで

 大阪市が男性カップルを養育里親に認定して全国で初めて子どもを委託したのを受け、毎日新聞が全国の自治体に調査したところ、東京都だけが同性カップルを実質的に里親に認定しない基準を設けていることが分かった。ほかに約2割の自治体が、同性であることが認定の審査に影響する可能性があると回答し、同性カップルの位置づけに意識差がある実態が浮かんだ。

 養育里親は、虐待や貧困のため親元で暮らせない子を、家庭で預かって育てる。申請を受けた自治体が適格性を判断して認定するが、里親の婚姻の有無は法令上の規定がない。

 今月、児童相談所のある69自治体(47都道府県、20政令市、2中核市)に里親認定の基準を聞いたところ、東京都だけ同性カップルを除外していた。都の基準は、結婚していない人が養育里親になる場合、子育て経験があるか、看護師、保育士などの資格を持っていることを要件とし、成人した親族との同居も求めている。「親族」は事実婚のパートナーも含めるが、同性カップルは該当しないとしている。

 都福祉保健局によると、都は1973年に国に先駆けて養育里親制度を作った。当初は未婚者を一律除外していたが、徐々に要件を緩和し、88年に今とほぼ同じ形になった。同性カップルの扱いは、専門家による審議会で議論があったが、賛否が割れて見直しに至っていないという。

 都の担当者は「民法で結婚が認められないなど、まだ社会制度の整備が進んでいない。子どもの受け止め方や成長過程での影響が分からないため、慎重に検討したい」と話す。

 残る自治体に同性カップル除外の規定はなく、兵庫県は昨年3月に30代の女性カップルを養育里親に認定していた。子どもの委託はしていない。

 一方、川崎、相模原、岡山の3市は「申請があっても受理するか分からない」、新潟、京都、熊本、横須賀の4市は「同性であることを児童相談所がどう評価するか分からない」と回答。また、8自治体の担当者が、適否を判断する審議会でマイナスに評価される可能性があるとの見解を示した。

 滋賀県の担当者は「子どもの中にも性的少数者はおり、間口を広く取っておくことが大事」としつつ「同性カップルへの社会の理解が十分でないため、ただでさえ難しい子どもとの信頼関係の構築が更に困難になる可能性がある。現時点では、認定しても実際に子を委託する確率は低い」とみる。秋田県は性的虐待を受けた子らの委託先として「選択肢が多い方が子どものためになる」と前向きだ。

 林浩康・日本女子大教授(社会福祉学)は「同性カップルに育てられることに何の害もないことは海外の事例からも明らかで、都は施設で暮らす子の数に比べ圧倒的に少ない里親の貴重な担い手を失っている。自治体の懸念はマッチングを慎重にすれば解決できる。家族のあり方の時代の変化に里親制度も対応させる必要がある」と指摘する。【黒田阿紗子、藤沢美由紀】

国際的流れに反する

 性的少数者が里親の担い手になることを目指す一般社団法人「レインボーフォスターケア」の藤めぐみ代表理事の話 東京都の基準は子どもが安心して家庭で過ごせる可能性を狭めており、国際的な流れにも反している。一方で多くの自治体が同性カップルであることを理由に排除せず、本人の資質で判断する姿勢であることは良かった。離婚して同性のパートナーと子育てをするなど、既に一般の夫婦と同様に育児をしている事実を知ってほしい。

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