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「特例給付」廃止を提案 子育て対策充当に

児童手当の見直しのイメージ

 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は20日分科会を開き、社会保障制度の効率化などについて議論した。財務省は中学校卒業までの子どもに支給する「児童手当」をめぐり、所得制限を超える世帯を対象に子ども1人当たり月5000円を支給する「特例給付」を廃止し、浮いた財源を保育の受け皿確保に充てることなどを提案。政府が待機児童解消に向け、6月に策定する新計画に反映させたい考えだ。

 特例給付は民主党政権時代の2012年6月に始まった。児童手当の所得制限額は年収960万円未満(夫婦と子ども2人の世帯のケース)だが、それを超えた世帯にも「当分の間の措置」として子ども1人当たり一律月5000円を支給。支給総額は17年度予算ベースで国、地方合わせて734億円となっており、特例給付を廃止すればこの財源が浮くことになる。

 財務省は所得制限の算定方法についても見直しを提案。共働き世帯の増加を踏まえ、世帯の中で最も多く稼いでいる人の所得のみで判定する現行制度を変え、世帯の合算所得で判定するよう求めた。財務省は「世帯全体で所得が同じなのに、手当を受けられる世帯と受けられない世帯があるのは不公平だ」と説明。実現すれば所得制限の対象世帯が増えるため、児童手当の支給総額は減り、財源がさらに浮くことになる。

 政府は17年度末までに待機児童をゼロにする目標を掲げていたが、働く女性の増加に伴う保育の需要増で達成が困難になっており、6月に新たな計画を策定する予定。保育所新設や保育士確保には追加の安定財源が必要で、財務省は特例給付の廃止や所得制限の見直しで浮いたお金を活用することを目指している。

 分科会では「特例給付は廃止すべきだ」「今の所得制限の判定方法は時代遅れ」など、財務省案に賛成する意見が多かった。だが、一部の世帯で負担増となる政策変更には与党から反発も予想され、調整は難航しそうだ。【大久保渉】

児童手当

 教育にお金がかかる家庭の生活の安定と子どもの健全な成長を目的に、中学校卒業までの児童・生徒に毎月支給される手当。支給額は、0~3歳未満が1万5000円▽3歳~小学校卒業までが1万円(第3子以降は1万5000円)▽中学生が1万円。所得制限は年収960万円未満(夫婦と子ども2人の世帯のケース)だが、現行制度では制限額を超えても一律5000円支給される。2、6、10月に市区町村が4カ月分をまとめて支給する。給付総額は2017年度予算ベースで2兆1985億円。国が約6割に当たる1.2兆円を手当てし、地方自治体が約3割に当たる0.6兆円を拠出。残りは社員を雇う事業主や、公務員を雇う官庁や役所が負担している。

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