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国有地取引の調査ずさん 廃棄物発覚相次ぐ

財務省近畿財務局の国有地取引を巡るトラブル

 大阪市の学校法人「森友学園」が国有地を安価で購入した問題を巡り、土地を売った財務省近畿財務局が過去に取引した別の土地からも、契約後に廃棄物や有害物質が見つかっていたことが分かった。少なくとも3件あり、約30億円の契約を破棄されたり、損害賠償を支払ったりしていた。森友学園の問題でも契約後に廃棄物が見つかっており、専門家は「民間であれば当然の調査を怠った結果だ」と指摘する。

 近畿財務局は管内にある国有地の売却交渉や契約などを担当している。2004年11月に兵庫県伊丹市の不動産会社に売却した西宮市の国有地(約2000平方メートル)を巡っては、売却後の調査で地中からコンクリート片などの廃棄物が見つかり、ヒ素などによる土壌汚染も確認された。会社は契約を破棄し、1億円の賠償を求めて提訴。国側が11年2月に敗訴して約2100万円の損害賠償を支払った。会社側によると、契約前に廃棄物の説明はなかったという。

 07年5月に滋賀県の不動産会社に約30億円で売った大津市のJR湖西線唐崎駅前の土地(約3万平方メートル)からは、最大で環境基準の1万3000倍に上る有害物質テトラクロロエチレンが検出された。翌年11月に財務局は契約を破棄し、既にかかった工事費などの賠償に応じたものの、賠償金額は明らかにしていない。西宮市と大津市の土地は今も売却できていない。

 森友学園が購入した大阪府豊中市の土地の隣接地(約9500平方メートル)からも廃棄物が見つかった。豊中市が10年3月、約14億2300万円で購入。防災公園にする目的で、国土交通省と内閣府から補助金計約14億円が出て、市は実質的に2300万円で買った。

 しかし、市によると、契約から3週間後の同月末、国交省から「地下埋設物調査報告書」との文書が届き、地下に廃棄物があることが分かった。報告書は契約前の同年1月に作成されたもの。その後の市の調査で、ヒ素や鉛の土壌汚染も判明。しかし、地下の廃棄物については国の責任を認めない特約があり、市は契約破棄などを求めなかった。財務局側が地面を土で覆う費用として約2300万円を支払ったという。

 これらの土地取引について、財務省理財局は「廃棄物や汚染を事前にすべて把握することは困難」と説明。豊中市との取引では「事前に説明した」と市側と異なる見解を示している。【杉本修作、原田啓之、奥山はるな】

国の怠慢だ

 大阪工業大環境工学科の浦辺真郎客員教授の話 廃棄物処理法や土壌汚染対策法の施行(それぞれ1971年、2003年)前は投棄や汚染に法律の縛りがなかったため、今でも廃棄物が見つかることはある。土地を取得、売却する時点で廃棄物や土壌汚染の有無を調査するのは当然。やらないのは国の怠慢だ。

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