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平戸(長崎県平戸市) つないだ「祈り」今に

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田平天主堂と墓地。墓石の上に十字架がある=長崎県平戸市で、八重樫裕一撮影
田平天主堂と墓地。墓石の上に十字架がある=長崎県平戸市で、八重樫裕一撮影

 長崎県北部の平戸市は、九州本土の北西端と平戸島や生月(いきつき)島など大小約40の島からなる。古くは対外航路の中継地で貿易拠点。ゆえに1550年、ポルトガル船が日本で最初に入港し、宣教師フランシスコ・ザビエルも来た。長崎のキリシタン史は平戸から始まった。

 49年に鹿児島に上陸したザビエル。平戸市生月町博物館「島の館」学芸員の中園成生さんは「ポルトガル船員のミサのため平戸にやって来た」と説明する。また「短期間で100人くらいの日本人がキリシタンになった」といい、長崎で最初の布教事例とされる。

 生月島や平戸島西岸などでは一斉改宗も行われるが、寺が教会に使われ、仏像も焼かれたため僧侶が反発。さらにポルトガル商人と平戸住民の間で騒動が起こった。ポルトガルは平戸とは別の寄港地を探す。さらに99年、平戸を治める松浦氏に仏式での葬儀への参列を命じられたキリシタンの籠手田(こてだ)氏らが拒否し、信徒を連れて平戸から去る。江戸幕府の禁教令(1614年)よりも早く、禁教と弾圧の時代に入った。

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