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集落首長居館か 2楼閣描いた土器片 奈良

楼閣の一部が描かれた新発見の土器片=奈良県田原本町の田原本青垣生涯学習センターで2017年4月21日午後3時33分、矢追健介撮影
新発見の建物絵画土器(右)と既知の土器の破片=奈良県田原本町の田原本青垣生涯学習センターで2017年4月21日午後3時20分、矢追健介撮影
楼閣2棟と大形建物が描かれたつぼの復元と、新発見の建物絵画土器片=奈良県田原本町の田原本青垣生涯学習センターで2017年4月21日午後3時39分、矢追健介撮影

 奈良県田原本町教委は21日、弥生時代の全国最大級の環濠(かんごう)集落として知られる国史跡「唐古(からこ)・鍵(かぎ)遺跡」で、楼閣の一部を描いた土器片1片が新たに見つかったと発表した。楼閣と大型建物が描かれたつぼの存在が既に明らかになっているが、今回の土器片も同じつぼの一部で、つぼに楼閣が二つ描かれていたことを示すとしている。

     新たな土器片は縦6.1センチ、横3.7センチ、厚さ約1センチで、斜線などが刻まれている。1991年の調査で出土した土器の再整理で見つかった。過去には、楼閣や大型建物の一部が描かれている弥生時代中期後半(紀元前1世紀)の土器片3片が約20メートルの範囲内で出土していた。

     町教委はこの4片を比較した結果、「材質や厚み、工具痕、土器断面の中心が黒いことなどが一致する」として、全て同じつぼ(推測で高さ約50センチ、直径約30センチ)の胴部と判断。それぞれの模様から、つぼには楼閣2棟と大型建物1棟が描かれ、今回の土器片は2階建て楼閣の1階の屋根などを描いた部分と結論付けた。

     町教委の藤田三郎次長は「集落の首長居館の一部として、2棟一対の楼閣と建物が建っていた」と推測する。一方、同県桜井市立纒向(まきむく)学研究センターの寺澤薫所長は「楼閣は農耕儀礼で神が降りる場所なので、集落に一つあればいい。銅鐸(どうたく)と同様、陰陽思想に基づいて祭祀(さいし)土器に二つ描いたのでは」との見方だ。

     新発見の土器片は22日から5月28日まで、田原本町の唐古・鍵考古学ミュージアムの企画展で展示される。【矢追健介】

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