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『僕は奇跡なんかじゃなかった ヘルベルト・フォン・カラヤン』=カール・レーブル著

 (音楽之友社・1998円)

 毀誉褒貶(きよほうへん)という言葉は、カラヤンのためにある。そう思えるくらい、この「偉大な指揮者」は自身、他人の証言からも、あまたの本からも実体がつかめない。「今日では誰もが指揮者だと思っている。演出家ではない。この人が変幻自在に至るところで演出家として活躍していたにもかかわらず、だ」と著者は記す。著者が最後に見たカラヤンは、自宅地下のフィルム編集室で自身の演奏…

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