メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

詩歌の森へ

木俣修の歌を鑑賞=酒井佐忠

 木俣修の短歌を知らない人も多くなった現在である。北原白秋の美意識を受け継ぎつつ、戦中戦後を生き抜く現実を格調高く歌った作品を残した。学究者としての功績も多い。歌人が没して三十数年を経たいま、木俣を師として仰ぐ外塚喬が、『木俣修のうた百首鑑賞』(現代短歌社)を刊行した。外塚は現在、仲間たちと冊子「木俣修研究」の出版を続けているが、最晩年までの鑑賞本は初めて。師に長く接した歌人ならではの精密な読みで、人間像が浮き彫りにされる。

 <地平の果もわが佇(た)つ丘もさばかるるもののごと鎮み冬の落日>。歌集『冬暦』にある代表歌。裁かれる「わが佇つ丘」は、戦争という痛ましい事実を経た現在の姿と著者はとらえる。その上で、「世の中のすべての人が戦争について考えなければならない」ことを自省を込めて歌っているものと考える。

この記事は有料記事です。

残り210文字(全文565文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「ちびまる子ちゃん」ナレーション交代 キートン山田さん「番組はまだまだ“後半へつづく”」

  2. 菅首相、初論戦は「逃げ」全集中 9月の約束「丁寧な説明」はどこへ

  3. 「私が背中向けた段階で言わないで」安倍前首相、「桜」質問にいら立ち

  4. 宅八郎さん死去 57歳 「おたく評論家」の肩書でテレビ番組出演

  5. コロナ交付金で「感染差別根絶の鐘」はあり? 佐賀県議会で激論に

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです