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心理的なDV、産後うつ5倍 東京医歯大調査

=iStock

 妊娠中にパートナーから言葉の暴力などの心理的ドメスティックバイオレンス(DV)を受けると、子どもが生まれた後に「産後うつ病」になる可能性が約5倍に高まるとの調査結果を、藤原武男・東京医科歯科大教授(公衆衛生学)らがまとめた。身体的DVの場合は、約7倍まで高まっていた。産後うつの原因にかなりの割合でDVが関係していると認識してケアに当たることが大切という。欧州の専門誌に論文が今月掲載された。

 産後うつは、出産から数カ月の間に、気分が落ち込み、不眠、食欲不振などの身体症状が出る。約10人に1人が経験するとされ、重症になると自殺や子どもの虐待に発展する恐れがあるため、今月から産後2週間と1カ月の母親健診に国と自治体が費用を助成する制度が始まった。

 2012年秋、愛知県内の45市町で生後3、4カ月健診を受診した母親に調査票を渡し、6590人が回答。約9.5%に産後うつ病の疑いがあった。

 妊娠中、パートナーから侮辱されたり、ののしられたりしたことが「よくあった」と答えた人は「全くなかった」という人と比べ、うつ病の疑いが4.85倍だった。妊娠中にけんかが原因で、けがをするほどたたかれたり殴られたりしたかの質問では、「よくあった」「時々あった」人と「全くなかった」人のうつ病の疑いの差は7.05倍に上った。

 うつ状態で過去を振り返って被害を大きく捉えている可能性もあるが、藤原教授は「それを考慮しても大きな有意差がある」と指摘する。産後はホルモンバランスが崩れてうつになりやすく、DVを受けて自己肯定感が持てなくなると、その傾向が一層強まると考えられるという。

 藤原教授は「心理的DVは見えづらいので、夫は自覚なく妻を否定する言葉を使っている可能性がある。妊娠中は特にコミュニケーションを取り、妻に精神的に寄り添う姿勢が必要」と話している。【黒田阿紗子】

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