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損害保険各社

「ネット炎上」に対応 多様なサービス提供

 損害保険各社は、インターネット上で企業への批判的な書き込みが殺到する「ネット炎上」に対応したサービスに力を入れている。炎上が深刻な業績悪化に発展するケースもあるだけに、各社は炎上に備えた保険や講習など多様なサービスを提供し、企業の対策を後押しする構えだ。

     近年は食品への異物混入や飲食店員の不衛生な行為の写真がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で拡散し、企業が対応に追われるケースが頻発。ネット上のリスクを監視する「エルテス」(東京都)によると、企業のネット炎上件数は2013年483件▽14年667件▽15年1002件と増加しており、10年(102件)の約10倍に達している。

     ひとたび「炎上」が発生すると、企業は原因調査や拡散防止、おわび広告掲載などの対応が必要となる。過去の例では収束におおむね3カ月かかり、費用は月あたり300万円に上るという。

     損害保険ジャパン日本興亜は3月、ネット炎上の対応費用を補償する保険の販売を開始した。企業内外から発信されたマイナス情報の拡散、またはその恐れが発生した場合、一事例につき1000万円を上限に補償する。保険料は企業規模に応じて年50万~100万円。炎上したかどうかについては、グループ会社と連携し、ネットの監視を行い、過去の事例などから個別に判断するという。

     三井住友海上火災保険は14年4月から、グループ内のリスクコンサルティング会社を通じ、ネット炎上対応を含む危機管理研修を始めた。管理職や社員らに炎上に至るまでの経緯やSNSの使用ルールなどを指導。年間10社程度がサービスを利用しているという。企業の要望に応じて炎上対応費用を補償する保険も取り扱っている。

     取引先でネット炎上が起きた場合を想定したサービスもある。東京海上日動火災保険は15年7月から、金融機関を対象に、融資先の農家や漁師が風評被害を受けた場合の見舞金支払いを補償する保険を販売している。あらかじめ定めたキーワードがネット上に一定以上書き込まれた場合、一事業者あたり10万円の見舞金を補償する。

     現状はネット炎上への対応策を持ち合わせていない企業が大半で、リスクの拡大に企業側の対策が追いついていないのが実情のようだ。損保各社は「グループとも提携しノウハウを提供していきたい」(損保ジャパン日本興亜)としている。【松本尚也】

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