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地裁浜松支部

野村証券に5785万円支払い命令

静岡県内の歯科医師の40代男性が提訴

 違法な株取引で損害を受けたとして、静岡県内の歯科医師の40代男性が野村証券(東京都)と担当者2人に1億4813万円の賠償を求めた訴訟の判決で、静岡地裁浜松支部は24日、5785万円の支払いを命じた。上田賀代裁判長は「男性の理解力や判断力を超える取引を繰り返し行わせた」と述べた。

 判決によると、男性は担当者に勧誘され2009年5月から11年10月までに約50種の銘柄を計247回売買し、1億3466万円の損害を出した。同社に支払った手数料は損失額の3割に当たる4203万円に上った。

 判決は、リスクの高い信用取引に対する男性の理解力が不十分と認識した上で、担当者が取引を主導したと認定した。信用取引の回数や金額が多く、手数料も多額に上っていることから「社会的相当性を著しく逸脱した過当な取引に当たり違法」と指摘した。一方で男性が担当者の進める取引を漫然と承諾していたとして、損害の6割を過失相殺した。

 証券会社の得る手数料収益は取引の頻度と金額に比例する。判決は「顧客である一般投資家を過当な取引に誘う危険が内在している」と言及した。

 男性の代理人弁護士は「手数料収益を最優先させ、顧客利益の保護をないがしろにした証券会社の違法性を認めた意義は大きい」とコメントした。野村ホールディングス・グループ広報部は「個別事案につき、コメントは差し控える」とした。

 金融庁によると、15年の国内の家計金融資産約1700兆円のうち預金が半分を占め、株式・投信は2割にとどまる。同庁は貯蓄から投資に向けた流れを促すため、金融業者に顧客本位の業務運営を求めている。【金寿英】

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