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復興相 新任の吉野氏「私は被災者。どなたよりも理解」

就任会見で記者の質問に答える吉野正芳・新復興相=東京・霞が関で2017年4月26日午後3時40分、中村藍撮影

記者会見で開口一番 今村氏の発言は改めて「許せない」

 「私は被災者。どなたよりも気持ちを理解している」。今村雅弘前復興相の辞任を受けて就任した吉野正芳復興相は、26日の記者会見で開口一番こう語り、信頼回復への自信をのぞかせた。東日本大震災について「東北だったからよかった」と述べた今村氏の発言については「許せない」と改めて批判した。

 多くのカメラのフラッシュが光る中、紺のスーツにピンクのネクタイ姿の吉野復興相は、やや緊張した表情で復興庁の会見室に姿を見せた。冒頭で「実は私は被災者です」と切り出すと、自宅や事務所が津波で被害を受けたことを明かし、「被災者の気持ちをきちんと理解していると思っている」と胸を張った。その後も「(耳当たりのいい)言葉ではなく、本当の寄り添いを実行する」「本当に被災者に寄り添えるのは私」と身ぶり手ぶりを交えながら熱弁をふるった。

 復興に関わる閣僚らの言動に問題が相次いでいる点を問われると、「歴代の大臣は被災地に寄り添った心を持って対応してきたと思う」と擁護した。

 今村氏が「(故郷に戻れないのは)本人の責任」と発言し、辞任劇の発端になった自主避難者への対応を問う質問には、「不十分ならさらなる支援をしたい」と意欲を見せた。最後にも大きく一礼し、「これからもよろしくお願いします」と20分弱の会見を締めくくった。【安高晋、遠藤拓】

大臣の人選にも緩みとおごり

 政治アナリストの伊藤惇夫さんの話 震災復興は安倍政権の最重要課題の一つのはずだ。そんな重要ポストに当選回数を重ねても入閣できない「大臣待機組」とされた今村氏をはめ込むようなことが行われた。「安倍1強」が続く中、大臣の人選にも緩み、おごりが出ているのではないか。待機組の入閣と「被災地事情に明るいこと」を両立させる苦肉の策として、当選6回で福島県が地元の吉野氏が後任に選ばれたのだろう。

より本質的な資質の問題で深刻

 コラムニストの小田嶋隆さんの話 今村氏は悪気なく失言している印象だ。こういう不思議な人物を大臣にした首相の任命責任は相当に大きい。後任は福島県選出で被災地の事情も分かっており、最初からこの人で良かった。法相や防衛相を見ても、人選で首相との思想的な距離や論功行賞に重きが置かれていることは明らかだ。彼らの発言は政権の「緩み」から出たなどというものではなく、より本質的な資質の問題であり、深刻だ。

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