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開かれた新聞委員会

新しい時代の新聞作りを目指して創設した「『開かれた新聞』委員会」は新聞界では初めて、報道への当事者からの苦情と対応に「第三者」の目を反映させる試みです。社外の識者にお集まりいただき、新聞に対する率直な見方、批判、期待を話していただきます。

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座談会(その2止) 「情報」は国民の財産

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吉永みち子委員
吉永みち子委員

 ◆教育勅語

世に警鐘鳴らせ

 小松主筆 森友学園の問題は、国有地の払い下げへの政治の関与が焦点になりましたが、教育勅語の暗唱など、一種の「思想」問題として捉えてみたいと思います。世界的な排外主義、自国第一の風潮とも共通するものがあると思いますが、どう考えますか。

 吉永委員 新聞メディアが森友学園の教育を問うことは大事だ。このことも憲法改正、安保法制など一連の流れの中にあるという思いが強い。ちょっと前なら「教育勅語? それはないでしょ」という話だ。教育勅語がかつてどういう少年少女を生み、「国民は国のために命を落とすのが当たり前」という思想の下に行われる教育であると、これだけ説明してもまだ危機感が伝わらない。ここまで時代が動いたことにがくぜんとする。そこに閣僚が大勢関わっている。かつて容認できなかったことが今どのくらい容認されているのか、表にして見せてもらいたい。じわじわと戦前が戻ってくる。文部科学省が平気で「活用の仕方によってはいい」という現実に、ものを言う立場を貫いてほしい。新聞に期待する。日本の教育を考えると大きな問題だ。

 池上委員 憲法や教育基本法に反しない形で教材として用いるとはどうやるのか、勅語を否定するなら、それを教材とは言わない。「夫婦仲良く」なんて余計なお世話。「友達は仲良く、兄弟仲良く」は道徳でやればいい。道徳は私が小学生の時、初めて学校に入った時には、教科にしない、成績評価はしないと言っていた。それがいつの間にか教科になり、教科書を作る。「教育の自由化」に始まった流れの中に今回のことを位置づけること…

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