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若島正・評 『スウィングしなけりゃ意味がない』=佐藤亜紀・著

 (角川書店・1944円)

現在に通じる「戦争時計」の音の反復

 評者は小学生の頃にベニー・グッドマン楽団の名曲中の名曲「シング・シング・シング」を初めて聴き、ジーン・クルーパのドラム・ソロに熱狂して、そのレコード(といっても、当時の廉価なビニール盤)をそれこそすり減るほど何度も何度もかけたという経験を持つ人間である。必然的に、本書の『スウィングしなけりゃ意味がない』という題名を見ただけで、「ドゥ・ワッ、ドゥ・ワッ」と間(あい)の手を入れたくなりながら、矢も盾もたまらずに飛びついた。そして予想どおりに、その期待はまったく裏切られなかった。

 一九四〇年前後、ナチス政権下のドイツには、敵性音楽であるはずのジャズにうつつをぬかす、金持ちのお坊…

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