社会活動家として貧困問題の現場から「反貧困」のメッセージを発信し続けてきた作家、雨宮処凛さん(42)。子どもから大人までの貧困の現状と今後の展望について、加藤登紀子さんと語り合いました。【構成・上東麻子、写真・藤井達也】
加藤 この10年の状況をどう見ていますか?
雨宮 2006年に20~30代の人がネットカフェで無銭飲食で逮捕される事件が相次ぎました。住居不定、無職で20日間寝泊まりし、サービスのパンとコーヒーだけで生きていたというような話です。工場の派遣労働者が仕事を切られてホームレス化する現象が始まっていた。なんとかしようと07年に反貧困ネットワークができ、「年越し派遣村」で貧困問題が認知されるようになりましたが、それから約10年。貧困当事者はそれだけ年をとり、状況は悪化しています。
加藤 あなたはバブル後の就職氷河期世代ですね。
この記事は有料記事です。
残り1655文字(全文2026文字)
毎時01分更新
養鶏業界を巡る汚職事件は15日、吉川貴盛元農相(70)が在…
なるほドリ また「緊急事態(きんきゅうじたい)宣言(せんげ…
「人間は生まれてこないほうがよい」……。そんな「反出生主義…