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三浦雅士・評 『アジアの思想史脈-空間思想学の試み』『アジアびとの風姿-環地方学の試み』=山室信一・著

 (人文書院・各3672円)

 力作である。「近現代アジアをめぐる思想連鎖」と題された同時刊行の二冊本。

 『アジアの思想史脈--空間思想学の試み』では、あたかも序文のように、図書館の力が「集める、残す、作りだす」力であることが述べられ、それがそのまま歴史空間において思想の連鎖を惹(ひ)き起こす契機になりうることが暗示される。

 その後に、たとえば明治維新が辛亥(しんがい)革命へと連鎖してゆくときに、法律や教育、新聞や結社といった領域で、近代アジアにおいてどのような思想連鎖が見られたか、意外な事実が次々に明かされてゆく。さらに、宮崎滔天(とうてん)、北一輝、安重根、井上毅(こわし)といった人々の思想と人生が、それぞれ要点を浮き彫りにするかたちで描かれてゆく。むろん連鎖状に広がる周辺の人々の思想もまた、強い光線のなかにすっ…

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