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バクテリアで軽減へ 高知コア研究所

バクテリアで津波規模を小さくする仕組み

 東日本大震災で起きたような津波の規模を微生物のバクテリアで抑える研究が、海洋研究開発機構高知コア研究所(高知県南国市)で行われている。地震の震源となる大陸と海洋の両プレート(岩板)境界の浅い部分を固着させ、海底が一度に動く大きさを減らして津波を小さくしようというのだ。奇想天外とも言え、実現は遠いが、可能性はあると研究者は真剣だ。

 津波は両プレートが境界で大きくずれ動いた時に発生する。同研究所の浜田洋平研究員らのチームは、境界にセメントのような材料を注入して固めることも考えたが、粘り気が強く広がらないのが難点だ。

津波規模を小さくできないかと検討されるバクテリアの「スポロサルシナ ウレア」と炭酸カルシウム=海洋研究開発機構提供

 そこでバクテリア。培養液はさらさらしているので境界の隙間(すきま)に浸透し、自己増殖するので広がりやすい。チームはセメントと同じ役割を果たす炭酸カルシウムを境界で作るのが有効と考えた。炭酸イオンを分泌するバクテリアを送り込めば、海水中のカルシウムと反応してそれができる。4種類を試し、「スポロサルシナ ウレア」を使うと最も多くの炭酸カルシウムができることが分かった。

 境界の動きを再現する「摩擦試験器」での実験では、このバクテリアにより摩擦力が約10%増加した。境界が一気に動くのを抑制し、巨大津波の発生をある程度抑えられる感触を得た。

 バクテリアを送り込む方法など課題は多く、浜田研究員は「実用化はまだまだ遠い。だが、岩石の強度を上げる研究が進んでおり、津波軽減もあり得ないことではない」と話している。【飯田和樹】

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