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加藤浩子の「街歩き、オペラ歩き」

バッハとイタリア・オペラをテーマに、執筆、講演、音楽ツアーの企画など多彩に活動する加藤浩子さんのコラム。クラシックナビ連載。

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加藤浩子の「街歩き、オペラ歩き」

ドイツ・オペラの華麗なる牙城~ミュンヘン・バイエルン州立歌劇場

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バイエルン州立歌劇場の外観
バイエルン州立歌劇場の外観

 ミュンヘンは、空が高いと感じる街である。

 とりわけ、天気が変わりやすく、今晴れたと思ったら雲がたれこめ、日が差したと思ったら雨がぱらつくドイツの北のほうから来ると、その空の高さが心地いい。比較的晴れた日が多く、南のほうにアルプスの山々が望める日も少なくないミュンヘンは、北のほうにはない開放感のある街だ。富裕層が多く住む街でもあり、おしゃれな店やおいしいレストランにも事欠かない(その代わり物価は高いが……)。美術好きには、バイエルン王家のコレクションを満喫できる「アルテ・ピナコテーク」「ノイエ・ピナコテーク」をはじめ、美術ファン垂涎(すいぜん)の美術館が堪能できる街でもある。

 バイエルン州立歌劇場(ナツィオナルテアター)は、そんなミュンヘンのど真ん中、市庁舎広場のすぐそばに、ギリシャ神殿のようにそびえている。劇場の脇を走るマクシミリアン通りは、シャネルやエルメスなど有名ブランドが軒を連ねるミュンヘン一の高級ファッションストリート。そんな場所柄もあってか、バイエルン州立歌劇場の客席は、ドイツで一番シックだ。ザルツブルク音楽祭など一部の音楽祭を除いて、カジュアル化が進んで…

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