【北京・赤間清広】中国で日本人経営者の経営哲学や人生訓を記したビジネス本が相次ぎ翻訳・出版され、人気を博している。重工業を中心とした高度経済成長が一服し、産業構造の転換を迫られる中、過去に同様の変革期を乗り越えてきた隣国の経験が読者の関心を引いているようだ。
北京市内の大型書店。ビジネス本のコーナーに、古森重隆・富士フイルムホールディングス会長の著書「魂の経営」が平積みされていた。同社はデジタルカメラの急速な普及でカメラ用フィルムの売り上げが急減。著書では、その危機を新規事業の育成など経営の抜本改革で乗り切った「第二の創業神話」について記している。日本では2013年に出版されていたが今春、中国語版が出ると大きな話題となり、古森会長が4月に北京で開いた講演会にも大勢の中国人読者が詰めかけた。
中国では以前から、パナソニックの松下幸之助氏など日本の高度成長期を支えた名創業者を扱った本が多数出版されてきた。しかし、最近はソフトバンクグループの孫正義社長、オリックスの宮内義彦シニア・チェアマンといった一線の経営者のビジネス本の人気が高い。
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