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法律で抑止できるのか=安冨歩・東京大東洋文化研究所教授

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 4月16日の毎日新聞社説「製薬会社からの資金提供 新法を不正抑止の契機に」は、臨床研究法の成立を「臨床研究不正を抑止する効果が期待できる」と高く評価しつつ、「それだけで臨床研究の質が高まるわけではない。第三者機関の体制整備や研究データを解析する専門家の育成、研究者に対する倫理教育の強化など、政府や医学界が取り組むべき課題は山積している」と留保をつけた。

 しかし、法律による罰則や、第三者機関の整備、データ解析専門家の育成、倫理教育の強化などで果たして不正は抑止できるのだろうか。そもそも、医学関連の研究は人の命がかかっており、巨額のお金が動き、立身出世の機会も多い。この多大な圧力により、真理の探究という学問の本来の姿がゆがめられやすい。そこに刑事罰という非常に強い圧力を加えれば、事態はむしろ悪化するのではなかろうか。

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