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読書日記

著者のことば 佐藤巖太郎さん

 ■会津執権の栄誉 佐藤巖太郎(さとう・がんたろう)さん 文芸春秋・1566円

 2011年、オール読物新人賞を受賞。本書が初の単行本となる。舞台は戦国末期の南東北。伊達政宗の侵攻を受ける会津の名家・芦名氏と、そこに生きる人々の姿を描く堂々たる歴史小説だ。

 福島県出身。大学卒業後、東京でサラリーマンをしていたが、母が体を壊したのを機に故郷に戻る。小説を書きだしたのは東日本大震災がきっかけだ。「それまで、小説を書きたい気持ちはあったが、現実味がないような気もしていた」。そこに大震災と、福島第1原発の事故が起きた。「やりたいことをやらなければ、何がどうなるかわからない」。初めて書いた歴史小説で新人賞を射止めた。「ミステリーやハードボイルドをよく読んできたが、自分の文体は軽くなくて現代ものに向かない。ハードボイルド的な感じを出せるのは歴史小説かなと思う」

 さて、芦名氏は当時男系の嫡流が絶え、佐竹氏から当主を迎えたが反対派との間で内紛が起きていた。この難局に指揮を執るのは「会津の執権」といわれる金上盛備(かながみもりはる)。地元の武将を題材にしたわけだが、「会津といえば戊辰戦争の影響もあって、“滅びの美学”を言われがちだが、そうはしたくなかった。道はたくさんある。他のことをやればいいんじゃないのと思ってしまう」。現在55歳。人生経験がものをいう。

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