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歌舞伎

前進座「裏長屋騒動記」 芳三郎の酒乱ぶりに注目=評・小玉祥子

 落語の「井戸の茶碗(ちゃわん)」と「らくだ」を組み合わせた新作歌舞伎。山田洋次監修・脚本。小野文隆演出。

 紙屑(かみくず)屋の久六(嵐芳三郎)が土浦藩士の高木作左衛門(忠村臣弥)に売った仏像の中から50両が出た。仏像は久六が、長屋住まいの貧乏浪人千代田朴斎(武井茂)から買ったものであった。また、久六は朴斎と同じ長屋でフグ中毒死した、らくだの馬(清雁寺繁盛)の死体を緋鯉(ひごい)の半次(藤川矢之輔)に脅されて家主吾助(柳生啓介)の家に運び込む。

 作左衛門と朴斎は共に50両の受け取りを拒否。体面にこだわる武士の論理に振り回され、金を受け取ってもらおうと長屋と藩邸を行き来して疲れ切る久六の困惑を芳三郎がユーモラスに見せた。

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