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陸自機墜落

4人死亡 北海道の山中、谷の斜面に衝突か

墜落した機体周辺で続く救助作業=北海道北斗市で2017年5月16日午後1時16分、梅村直承撮影

 陸上自衛隊北部方面航空隊(札幌市)所属の双発プロペラ機・LR2が15日、北海道函館市の函館空港付近で消息を絶った事故で、北海道警などは16日、同空港の西約30キロの北斗市の山中で機体の一部を発見し、乗員4人の死亡を確認した。事故機は高度計や速度計などを使って操縦する計器飛行中に谷の斜面に衝突したとみられ、陸自は同日、事故調査委員会を設置して詳しい原因を調べる方針。

 死亡したのは機長の高宮城効(たかみやぎ・いさお)1等陸尉(53)と副操縦士の柳田智徳3等陸佐(41)、整備士の岡谷隆正2等陸曹(42)と玉木宏伸3等陸曹(28)。

 機体の一部が見つかったのは北斗市の袴腰(はかまごし)山(616メートル)付近から東へ約3キロ地点の標高約300メートルの山中で、同日午前10時40分ごろ、道警や消防などの捜索隊員が発見した。周辺の樹木は倒され、機体の破片が広範囲に散らばっていた。同午後0時40分過ぎに乗員2人を発見し、残る2人も同2時までに見つかった。4人は発見時、心肺停止状態だった。

 同機は緊急搬送が必要な患者を函館空港で収容するため、15日午前11時23分ごろ、札幌市の丘珠空港を離陸。同47分ごろ、函館空港に着陸するため同空港の西約33キロの高度約900メートルを飛行中、管制官と交信したのを最後に連絡が途絶え、その1分後にレーダーから機影が消えた。当時は悪天候だった。

 防衛省によると、同機は2009年9月製造。今年4月中旬の定期点検の際には異常がなかった。

 事故当日の飛行前点検でフライトレコーダー(飛行記録装置)に電気系統の不具合があり、機体から外されていた。【真貝恒平、澤俊太郎、前谷宏】

専門家「機体トラブルか」

 陸上自衛隊機が墜落した北海道北斗市の現場は、着陸を予定していた函館空港から約30キロ西の山中。同空港管制との交信は、到着予定時刻の直前まで通常通りだった。消息を絶った15日正午ごろは雨やもやの影響で見通しが悪く、専門家は操縦ミスか急な機体トラブルが原因で山に激突したのではないかと見ている。

 国土交通省などによると15日午前11時47分、函館空港の管制官が「高度3500フィート(約1000メートル)を維持して進入を」と指示。パイロットから「了解」と応答があったが、1分後に機影が消えた。墜落現場は渡島半島中央部の山地で、機体が見つかったのは谷の急斜面。標高は300メートル前後だった。

 墜落機が所属していた陸自北部方面航空隊(札幌市)によると、函館空港周辺は低気圧の影響で雲が低く垂れこめ、当初から高度計や速度計などを使って操縦する「計器飛行」の計画だった。出発前の午前11時の時点で、同空港の雲の高さは約500フィート(約150メートル)と計器飛行の最低条件200フィート(約60メートル)を満たしていたという。

 元日本航空機長で航空評論家の小林宏之さんは「天候と他のトラブルが重なったのでは。計器を見誤ったか不具合があったほか、急な機体トラブルが起きたことも考えられる」と指摘。同じく元日航機長の杉江弘さんは「機体トラブル以外では、高度処理やコースを誤った可能性が考えられる。自衛隊機は有視界飛行が多く計器飛行の訓練の機会が少ないため、不慣れな操縦だったかもしれない」との見方を示した。【三沢邦彦、今井美津子】

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