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余録

史上最も在任期間が短かった米国大統領は…

 史上最も在任期間が短かった米国大統領は第9代のウィリアム・ハリソンだった。わずか就任1カ月で肺炎のために亡くなっている。雪まじりの寒風吹きすさぶ就任式典でひいた風邪(かぜ)をこじらせたのだという▲その日、68歳の彼は気合が入っていたのだろう。コートも着ずに2時間近くにわたる就任演説をくり広げた。おかげで彼は史上最も長い就任演説をした大統領としての記録も作り、「長広舌(ちょうこうぜつ)は身を滅ぼす」という教訓を後世に残した▲この在任最短記録には及ばずとも、在任4カ月を前にして早くも弾劾(だんがい)やら辞任やらのシナリオがささやかれ始めたトランプ大統領である。大統領選にロシアが関与した疑惑をめぐり、とうとう特別検察官の捜査が始まることになった▲「史上最悪の魔女狩りだ」とはその大統領の言葉である。異端の排除を非難する「魔女狩り」がその口から出るのは意外だが、草の根の支持をたのむ当人には疑惑追及がワシントンの官僚やメディアによる不当な迫害に見えるらしい▲むろんそれは勘違いで、大統領の権力が強大であればこそ厳しいチェックが入る米国の民主政だ。メディアは大統領による捜査妨害の疑惑を報じたが、もしその権力を違法行為の隠蔽(いんぺい)に用いるような行為があったのなら致命的である▲在任最短のハリソン大統領が実現した公約は「2期目は出馬しない」だけだった。トランプ大統領も予算の必要な実質的な公約の実現はまだこれからだが、後世に残す教訓の方はほぼ見通しがついてきた。

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