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23日にも衆院通過 与野党攻防一層激しく

衆院法務委員会で、「共謀罪」法案の採決に抗議し委員長席(左奥)に詰め寄る野党の議員ら。右端は金田勝年法相=国会内で2017年5月19日午後1時9分、西本勝撮影

 衆院法務委員会は19日、組織犯罪を計画段階で処罰可能とする「共謀罪」の成立要件を改めたテロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案を自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決した。与党側が質疑終局の動議を提出し、民進党と共産党の議員らが鈴木淳司委員長(自民)に詰め寄って激しく抗議するなか採決が強行された。審議が尽くされぬまま政府・与党は23日にも衆院を通過させて参院に送付し、今国会で成立させる方針。与野党の攻防が一層激しさを増すことになる。

     午前9時から始まった審議は約4時間の質疑が行われた。与党側が審議時間の目安としていた計30時間(参考人質疑を除く)に達した午後1時過ぎ、自民党理事の土屋正忠氏が採決を求める動議を提出した。

     可決後、鈴木委員長は「残念ながらこういう形になった。しっかりとした審議をしたと思う」と説明した。金田勝年法相は「大事な法案であることを一人でも多くの方に理解していただく努力を続けていく」と述べた。

     改正案の審議は法案提出前の今年1月から衆参予算委員会などで重ねられ、衆院法務委では先月19日に実質審議入り。捜査機関の乱用を懸念する声などに配慮し、自民、公明両党と日本維新の会は修正案を提出し、改正案に加えられた。本則に「取り調べその他の捜査」は「適正の確保に十分に配慮しなければならない」と明記。付則には、取り調べの録音・録画(可視化)や全地球測位システム(GPS)捜査の制度化を検討することなどが盛り込まれた。

     民進党なども組織犯罪処罰法に人身売買や組織的詐欺の予備罪を新設する対案を提出していたが、この日の審議では質疑は終局せず、採決の対象とはならなかった。

     テロ等準備罪は、適用対象を「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」と規定。集団の活動として、2人以上で犯罪を計画し、うち1人以上が計画に基づく「実行準備行為」を行った場合に、計画した全員を処罰可能としている。

     対象犯罪は当初の676から277に削減された。【鈴木一生、平塚雄太】

    「共謀罪」(テロ等準備罪)ポイント

    ・適用対象を「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」と規定

    ・対象犯罪は(1)テロの実行(2)薬物(3)人身に関する搾取(4)その他の資金源(5)司法妨害--の5分野277

    ・犯罪計画に基づいた凶器購入資金の調達や犯行現場の下見などの「実行準備行為」があって初めて処罰可能

    ・犯罪の実行着手前に自首した場合は、刑を減軽または免除

    ・死刑や10年を超える懲役・禁錮を定めた犯罪の計画は「5年以下の懲役・禁錮」、4年以上10年以下の懲役・禁錮を定めた犯罪の計画は「2年以下の懲役・禁錮」

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