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考・皇室

退位特例法案は立法の理由に「国民の理解と共感」を書き込んだ。象徴天皇制とは社会のあり方と離れて皇室は存在できないという考え方だ。社会と皇室の関係を探る。

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考・皇室

社会を映す/1 「象徴」実践と不可分 陛下の祈り、全身全霊

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時代によって変わってきた天皇と国民の距離
時代によって変わってきた天皇と国民の距離

日ごろから鍛錬

 天皇陛下は70歳を超えていた。毎年11月23日に行われる収穫に感謝する新嘗祭(にいなめさい)で、祭祀(さいし)を執り行う神嘉殿(しんかでん)に向かって陛下が回廊を歩いていく時のことだった。装束を着け、斜め後ろから見ていた当時の侍従長の目に、奥歯をぐっと強くかみしめるような非常に厳しい陛下の表情が映った。

 陛下は日ごろは侍従らにも、被災地訪問などで国民と話す際と同様の温和な表情で接する。それだけに、元侍従長は「集中しておられる様子がよく分かった」と話す。

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