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今週の本棚

『作家的覚書』=高村薫・著

 (岩波新書・842円)

 雄渾(ゆうこん)にして細緻なストーリーと情景描写、昭和や平成の時代を如実に映す人物造形。そんな小説の数々を世に問うてきた作家が、2014年から16年にかけて日本社会の特に政治状況について書き連ねた時評を集めた。「思えば、遠くまで来たものである」と、憲法が抜け殻になっていることの危機感が繰り返される。

 立憲主義を軽視した集団的自衛権の行使容認、東日本大震災の大津波と原発爆発事故を経てもなお既得権益を守ろうとする「国土強靱(きょうじん)化」と原発再稼働。なぜこうなるのか。

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