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中村桂子・評 『地球はなぜ「水の惑星」なのか』=唐戸俊一郎・著

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 (講談社ブルーバックス・1080円)

地球内部の多量の水と海の関係

 地球儀を見ると全体の七〇%は海であり、海があったからこそ生きものが存在するのだとされている。もっとも生きものがいつ、どこで、どのようにして誕生したのかはまだ解明されていないのだが、恐らく地球の海で生まれたのだろうと思う。そして、地球は水の惑星であると言われれば海を思い浮かべ、その通りと思ってきた。

 ところで本書は、地球内部は質量にして海水の五〇〇〇倍近くあり、そこには海よりはるかに多量の水があるとわかり、しかもそれが海水とも密接な関係があるとわかってきたという新しい視点を示す。具体的には、最近地震との関連でよく知られるようになったプレートテクトニクスによって水が内部と表面を循環しているのである。今のところ生きものとプレートテクトニクスが見られるのは地球だけであり、そこに地球のユニークさがあ…

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