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私の出発点

吉村萬壱さん『クチュクチュバーン』 「きれいな言葉」骨抜きに

「俺はこの世界を見ているだけの者だ。見ればお前さんもでっかい目玉を持っているようだが、それで一体何を見ているのだ。脳味噌(のうみそ)なんて、無さそうだしな。ガキはどうした。大方食っちまったんだろ。目脂(めやに)で一杯じゃねえか。随分泣くような目に遭ったか。それがどうした。俺はもう飽き飽きした……」(『クチュクチュバーン』文春文庫より)

 「もう少し、さめた目でこの生物を見ておく必要があると思いますね」。生物とは人間のこと。その自我をたたきつぶす『クチュクチュバーン』でデビューした。多数の手足が生えたりドラム缶と同化したりと、人間は奇形化している。海には波がなく、水が宙に浮く地域もある。

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