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「共謀罪」私はこう思う

犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の成立要件を絞った「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案について、政府は21日にも閣議決定し、今国会の成立を目指す方向だ。「テロを含む組織犯罪防止に不可欠」「捜査当局が乱用すると一般市民まで対象になりかねない」--など、賛否が割れる改正案。さまざまな識者の見方を取り上げる。

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「共謀罪」私はこう思う

中央大学名誉教授・椎橋隆幸氏

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 ◆賛成

テロの「抜け穴」ふさぐ 中央大学名誉教授・椎橋隆幸氏(70)

 薬物や銃器、人身売買といった犯罪では、国際的な犯罪組織が関与し、犯罪に伴って動く資金は莫大(ばくだい)だ。人身売買は子供や女性が対象となる人権侵害だ。政府が「テロ等準備罪」を整備して締結を目指すとしている国際組織犯罪防止条約は、経済犯罪の抑止や人権条約の意味合いがある。

 日本は2003年に国会で条約を承認したが、先進国で唯一、条約締結を達成できていない。経済大国で法治国家を掲げる日本は、本来は条約の効果的な執行をリードする立場にいるはずなのに、「抜け穴」となっている現状は世界から奇異に思われている。政府が事態の解消を図ることは当然だ。

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