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ジビエ

政府、利用拡大方針 19年度に消費倍増へ

シカやイノシシなどのジビエ料理(手前)=森園道子撮影

 政府は23日、「農林水産業・地域の活力創造本部」(本部長・安倍晋三首相)を開き、シカやイノシシなど野生鳥獣の肉を食材にする「ジビエ」の利用を拡大する方針を明らかにした。来年度に全国で12のモデル地区を指定し、狩猟者の育成や流通体制の確立を目指す。2019年度にはジビエの消費量を倍増させる考えだ。

     ジビエは欧州発祥の食文化で、脂肪が少なく引き締まった肉質で栄養が豊富なことから日本でも人気が高い。農業被害を防ぐため、シカやイノシシを駆除する農村地域では、食肉利用で所得向上にも役立つ一石二鳥の切り札として注目を集めている。だが、ジビエの普及には安定的な捕獲や供給が不可欠。狩猟者が高齢化で減少し、流通体制も整っていない現状では、利用拡大に課題が多かった。

     そこで政府は来年度、全国で12のモデル地区を公募により指定し、ジビエの利用拡大に向けた支援を始める。狩猟者に野生鳥獣を食肉として利用するための処理方法を教える研修を行い、人材を確保する。捕獲後すぐに解体処理できるトラックや、年間1000頭以上を処理できる地域の中核となる処理加工施設も整備する。野生鳥獣にいる細菌や寄生虫の感染拡大を防ぐため、適切な衛生管理を行っている処理施設を認証する制度も設ける。

    政府のジビエ利用拡大策

     消費者の安心のためには、保冷施設に保管するジビエの捕獲日や捕獲者などの情報を提供する情報管理システムの開発を支援する。ジビエ料理を扱うレストランのガイドマップのほか、家庭でジビエ料理を楽しんでもらうため、コンテストも計画する。

     現時点では、ジビエ利用の正確な統計はないという。政府は今後、消費量を調査し「19年度にはジビエ消費を倍増させたい」(農林水産省)としている。【小川祐希】

    キーワード・ジビエ

     狩猟で得た野生鳥獣の食肉を意味するフランス語。日本ジビエ振興協会によると、日本では捕獲数の多いシカやイノシシがジビエとして知られるが、狩猟対象となっている野生鳥獣の全てがジビエと定義されており、野ウサギやカルガモ、キジ、マガモなども含まれる。脂肪分が少なく栄養価も高いとされる。欧州では貴族の伝統料理として古くから発展し、フランス料理では高級食材として活用されてきた。野生鳥獣による農作物被害額が年間約200億円に達するようになった日本でも近年、狩猟によって農作物被害を抑えるとともに、中山間地域の振興を目的に野生鳥獣を廃棄せず、その食肉を流通させようという動きが活発化している。

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