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的川博士の銀河教室

449 三つ子の星-火星編(3止)-

生命せいめいさがすミッション、始動しどう

 シリーズのわりに、生命せいめいもの)の問題もんだいかんがえてみましょう。金星きんせい地球ちきゅう火星かせいという「ほし」のように誕生たんじょうした天体てんたいが、誕生たんじょうから四十数億年よんじゅうすうおくねんたったいままったべつ姿すがたになっているのは、さびしいことです。一番寂いちばんさびしいのは、生命せいめいたしかに存在そんざいしているのが地球ちきゅうだけだということではないでしょうか。

     現在生命げんざいせいめい誕生たんじょうし、つづけることのできる条件じょうけんとして「ハビタブルゾーン」という言葉ことば使つかわれていますね(1)。これは地球ちきゅうおなじような環境かんきょうがあれば、その希望きぼうてるということから設定せっていされたものでしょう。中心ちゅうしん恒星こうせいからの距離きょりやその惑星わくせいおおきさなどのあたいが、液体えきたいみず存在そんざいできるような範囲はんいだと理解りかいすれば、大体当だいたいあたっています。

     そうかんがえると、金星きんせいはちょっと無理むり火星かせいもちょっと無理むりみたいです。でもだからこそ、これまで液体えきたいみず火星かせい必死ひっしさがしてきたのです。そしてそのみず火星かせいたしかにあるし、かつては大量たいりょうにあったらしい。だとすると、むかしはハビタブルゾーンないにあったのに、いま環境かんきょうわってはずれたのかもしれないし、ひょっとすると現在げんざい本当ほんとうはハビタブルゾーンにいるのかも……などとかんがえたくなりますね。するといまなんらかのもの火星かせいにはいるかもしれないし、せめて生命せいめい痕跡こんせきでもつけたいと、科学者かがくしゃたちは精力的せいりょくてき探査たんさ努力どりょくつづけているのです。

     さて、みずさが段階だんかい一応過いちおうすぎました。いよいよ本格的ほんかくてきに「生命せいめいそのもの」あるいは、「生命せいめい痕跡こんせきそのもの」をさがときがやってきました。人々ひとびとあつ期待きたいをもって見守みまもなか、NASA(アメリカ航空宇宙局こうくううちゅうきょく)は2020ねんに、生命せいめいそのものをさが火星探査機かせいたんさきげます。そのミッションは「マーズ2020」(2)。最新鋭さいしんえい機器きき装備そうびしたローバー(無人探査車むじんたんさしゃ)を火星かせいはしらせます。つかるのは、単細胞たんさいぼう藻類そうるいやバクテリアでしょうか。それとも大昔おおむかしきていた、それらの化石かせきでしょうか。NASAは、すでにどこに着陸ちゃくりくさせるかについて見当けんとうをつけ、最終的さいしゅうてきにそれをしぼんでいます。

     (「ほし」シリーズはおわります)

    的川泰宣まとがわやすのりさん

     ながらく日本にっぽん宇宙開発うちゅうかいはつ最前線さいぜんせん活躍かつやくしてきた「宇宙博士うちゅうはかせ」。現在げんざい宇宙航空研究開発機構うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこうJAXAジャクサ)の名誉教授めいよきょうじゅ

    日本宇宙少年団にほんうちゅうしょうねんだんYACヤック

     年齢ねんれい性別問せいべつとわず、宇宙うちゅう興味きょうみがあればだれでも団員だんいんになれます。 http://www.yac-j.or.jp

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