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ムハンマド・アッタールさん=日本で初めて作品が上演されたシリア人劇作家

ムハンマド・アッタールさん

ムハンマド・アッタール(Mohammad Al-Attar)さん(36)

 「あまりにも複雑で痛みを伴う状況で、我々国民ですら話せなくなった」。6年を超えて続くシリアの争乱と内戦について、そう語る。数十万人が亡くなり、人口の半数を超える約1200万人が家を追われた。国土の一部は過激派組織「イスラム国」(IS)が占拠する。その混乱と悲劇は、どうしたら表現できるのか。脚本家として悩んだ末に、殴られて昏睡(こんすい)状態に陥り亡くなった知人の物語に行き着いた。死と生、絶望と希望が混じり合う状態。それこそが、シリアの今だ。そう考えた。

 「ダマスカスWhile I Was Waiting」。そう名付けられた作品を、長年の友人で演出家のオマル・アブーサアダさんと生み出した。昏睡し入院した青年タイームは「どこでもない空間」から見舞いの家族や友人、恋人を見つめ、思いを語る。舞台には反体制派を弾圧、戦闘を続けるアサド政権への批判や、2011年に始まった民主化要求運動「アラブの春」の紹介もちりばめられている。

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