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いま、防災は

南海トラフを震源とする巨大地震が起これば、甚大な被害が予想される。東日本大震災も教訓に、できるだけ軽減させようと努力する住民、自治体、科学の「いま」を追った。

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巨大地震に備える/1 臨場感あるエリアメール 津波防災システム、三重県導入拡大へ

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津波防災システムの画面を動かす防災科学技術研究所の高橋成実さん=茨城県つくば市で16日
津波防災システムの画面を動かす防災科学技術研究所の高橋成実さん=茨城県つくば市で16日

 「三重県南部沖合で大きな津波を観測しました」。2016年4月12日、太平洋に面した同県志摩市や鳥羽市で、携帯電話会社の緊急速報「エリアメール」が配信された。約1カ月後に控えた伊勢志摩サミットに合わせ、一部前倒しで導入した津波防災システムのテスト。旅館などは避難訓練も行った。

 関東から九州に至る太平洋沿岸は、沖合に東西に延びる海溝のような地形「南海トラフ」で発生した巨大地震で、過去に何度も津波に襲われた。近い将来の発生も確実視され、対策は待ったなしだ。

 紀伊半島沖には、海洋研究開発機構(本部・神奈川県横須賀市)が構築した「DONET」(ドゥーネット)と呼ぶ海底地震津波観測網が敷かれている。これを活用した三重県のシステムは導入2県目。千葉県も日本海溝などに沿う観測網「S-net」を利用した類似システム導入を検討中だ。地震を基に気象庁が発表する津波警報と違い、沖合で観測した津波の高さなどを基に浸水範囲の予想を刻々と更新する「実況中継」である点が特徴…

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