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斎藤環・評 『中動態の世界-意志と責任の考古学』=國分功一郎・著

 (医学書院・2160円)

受動と能動の区分を再定義する

 本書の冒頭に、依存症者とのやりとりがある。しばしば自己責任とみなされがちなアルコールや薬物の依存症は、「本人の意志や、やる気ではどうにもできない病気」であることが理解されない。それは果たして、本当に「意志」の問題なのか。本書のスリリングな問いは、ここから始まる。

 行為に意志は常に先行するのか。そうとは限らない。脳科学でも、意志より先に脳活動が開始するという有名な実験がある。意志は日常的な言葉だが、いざ定義づけようとすると曖昧になる。國分はこの曖昧さの原因が、能動/受動という区分の曖昧さに起因すると考える。だとすればこれは、文法の問題だ。そう考えた哲学者は、言語学者バンヴェニストに導かれて、今となっては失われた「態」である「中動態」と出会う。

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