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新20世紀遺跡

古代だけではなく明治以降の遺跡にも近年関心が高まっています。そんな全国各地の近現代遺跡を紹介します。毎月1回更新。

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/47 栃木県佐野市 司馬遼太郎と戦車/上

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司馬遼太郎の思い出を語り合う永倉智恵子さん(右)と早乙女務さん=栃木県佐野市で2017年5月13日、栗原俊雄撮影
司馬遼太郎の思い出を語り合う永倉智恵子さん(右)と早乙女務さん=栃木県佐野市で2017年5月13日、栗原俊雄撮影

本土決戦へ虎の子部隊

 静かな住宅街に、木々の新緑が映える。今月中旬、栃木県佐野市を訪れた。目指すは同市立植野小学校かいわい。今から72年前の春、この佐野に、旧満州(現中国東北部)から日本陸軍の戦車部隊が移転してきた。

 連合国軍の侵攻を受ける日本軍にとり、戦車およそ100両からなるこの部隊は虎の子の戦力であった。敵の本土上陸が現実味を帯びる中、首都圏を守るために北関東に配置された。

 新潟などを経て佐野に到着した部隊の中に、福田定一少尉がいた。のちの作家、司馬遼太郎だ。21歳、戦車4両を率いる小隊長だった。

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