河合隼雄財団(代表理事、河合俊雄・京都大こころの未来研究センター教授)は5月24日、京都市内で「第5回河合隼雄物語賞・学芸賞」の選考委員会を開いた。物語賞には作家の今村夏子さんの小説「あひる」(2016年11月、書肆侃侃房(しょしかんかんぼう))、学芸賞には浄土真宗本願寺派僧侶で宗教学者の釈徹宗さんの「落語に花咲く仏教-宗教と芸能は共振する」(17年2月、朝日新聞出版)が選ばれた。物語賞は「奇妙な世界を描いているようでありながら、実はありのままが描かれている不気味さがある。物語の元型的な力を認識させる作品」、学芸賞は「仏教の教えが笑いを通じて庶民の共振を呼び起こし、さらに自らも笑いものにするという日本仏教固有の位相を浮かび上がらせた」と評価された。7月14日に授賞式があり、副賞100万円が贈られる。【榊原雅晴】
今村さんは1980年広島県生まれ。2010年に太宰治賞、11年に三島由紀夫賞を受賞。「あひる」は16年上半期の芥川賞候補となった。
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