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現場報告・トランプと世界

セルビア・少数民族「ロマ」(その1) 目の前に差別の壁 権威主義に危機感

 家の扉を開けると、目の前に高さ約2メートルのコンクリート壁が立ちはだかる。「まるで監獄だ。トランプ米大統領も国境に壁を作るらしいが、差別の『壁』は世界中で許されるのか?」。少数民族ロマのムスタファ・アフメドフさん(49)は深いため息をついた。

 東欧・セルビア中部にある人口約13万人の街、クルシェバツ。約2000人のロマが暮らす地区を囲う壁が建設されたのは、昨年11月上旬。市当局は「車の騒音を防ぎ、子供が外に飛び出す危険を減らす」と主張する。だがロマの人々は「隔離」と受け止めた。壁が建設されたのは、ロマ居住地区だけだったからだ。

 アフメドフさんの家は6畳2間で昼間でも薄暗い。壁が太陽光をほぼ遮るからだ。祖父の代から約100年間暮らしてきた場所だが「壁を見るたびに絶望的な気持ちになる」。転居先も探したが、貯金もなく他に住む家はない。建設作業員の仕事は3カ月前に失い生活保護が頼りだ。「政府に抗議したら、保護を打ち切られるかも」。声も上げられない現状を悔しがった。

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