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「暮らせるだけのお金があればいい。あとは楽しく明るく仕事ができれば、もう十分」=東京都練馬区で2017年5月19日、根岸基弘撮影

人のありがたみを、病が教えてくれた

 「人生は夕方から楽しくなる」なんて、少しお気楽に過ぎたのではないか。取材を申し込んでおきながら、勝手にそう身構えていた。

 全身の筋力が衰えていく難病・筋ジストロフィーを発症して今年で30年である。常に迫り来る死を意識し、生きてきた人なのだ。

 「いやいや。この病気になっていなかったら演歌歌手になろうだなんて思わなかったから。車椅子生活になってみんな優しくしてくれて、人のありがたみっつうのかな、それがよく分かるようになったね」

 津軽なまりのイントネーションを聞いていると、不思議にこちらの心も緩む。来年はプロデビュー20年。今…

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